Project/Area Number |
08672553
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
山本 清高 東京都老人総合研究所, 細胞生物学部門, 主任研究員 (90073022)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 血管内皮細胞 / 細胞増殖 / I型コラーゲン / V型コラーゲン / 細胞構造蛋白 / 情報伝達分子 / F一アクチン線維 / 血管平滑筋細胞 / 表現型移行エラスチン / コラーゲン / 血管壁障害 / 内膜肥厚 / エラスチン |
Research Abstract |
内膜からの内皮細胞の離脱は血栓や動脈硬化を誘発するので、基質への内皮細胞の接着の調節機構の解明は血管疾病の解析に重要である。今年度は、細胞外マトリックスによる培養血管内皮細胞の細胞接着と細胞骨格系情報伝達機構を調べた。ヒト血管内皮細胞をI型及びV型コラーゲン上に培養し、細胞構造蛋白及び情報伝達分子の発現を免疫細胞化学的に調べた。I型コラーゲン上に培養した時、接着初期(15-30分)には、細胞周辺部にRas,Rac,Cdc42,Pho,PAKなどの情報伝達分子が検出された。1時間後には、F一アクチン線維が形成され、接着班には骨格構造蛋白であるタリン、ビィンキュリン及びインテグリンが観察された。この時細胞はα2β1及びα3β1インテグリンを介してI型コラーゲンに結合していた。これを第一次細胞外マトリックス一インテグリン一細胞内骨格システムと呼ぶ。3時間後には、細胞周辺部のF一アクチン線維は消失するが、リン酸化された活性型の情報伝達分子ERK及びSAPK/JNKが核内に認められた。12-24時間後には再び細胞骨格系システムが形成され、細胞増殖を開始した。24時間後の細胞接着はα2β1インテグリンを介して行われていた。これに対し、V型コラーゲン上に培養した時、接着初期(15-30分)の情報伝達分子の発現はI型コラーゲン上に培養した時に比べ明らかに低下していた。1時間後の細胞接着はI型コラーゲン上と同様α2β1とα3β1インテグリンを介して行われており、第一次情報伝達システムを形成することは出来た。しかしながら、3時間後には活性型のERKは核内には認められなっかた。12-24時間後には、F一アクチン線維は形成されず、インテグリンの関与も観察されず、第二次細胞骨格系システムの再構成に失敗し、基質から徐々に離脱することが観察された。これらの結果は、V型コラーゲンからの内皮細胞の離脱は細胞応答の結果である、言い換えれば細胞自身が細胞骨格システムを再構成することによってこの基質からの離脱を決定している、ことを示唆している。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)