精神分裂病の病因遺伝子領域の検索:分裂患者における22q11領域の欠失の解明
Project/Area Number |
08672594
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Human genetics
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
有波 忠雄 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (10212648)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 精神分裂病 / CATCH22症候群 / ヘミ接合体 / ドーパミンD2受容体 / プロモーター |
Research Abstract |
ドーパミンD2受容体遺伝子は精神分裂病と関係していることは示唆されてきたが、プロモーター領域の解明はまだなさていなかった。ドーパミンD2受容体遺伝子のプロモーター領域の解析を行い、-141CIns/Del多型を検出した。さらに、細胞培養系でこの多型はプロモーター活性と関係していることを明らかにし、ついで、死後脳サンプルでこの多型と線条体D2受容体量と相関していることを明らかにした。さらに、症例・対照研究でこの多型は精神分裂病と関連していることを明らかにし、印刷中の論文で発表した。 第22染色体長腕q11領域の部分欠失症例では精神分裂病を合併しやすいことが知られている。本研究では、22q11領域の欠失の精神分裂患者の発見、および、病因遺伝子領域を特定することを目的とした。はじめにスクリーニングとして精神分裂病患者400人で第22染色体のq11の6cM内に存在するD22S941、D22S944、D22S264、D22S311、D22S941のマイクロサテライトマーカー解析を行った。その結果、D22S264座位において精神分裂病にホモまたはヘミ接合体の頻度が有意に高かった。これはD22S264を含む領域にヘミ接合体の存在する可能性を示している。その上、D22S264では症例・対照において遺伝子頻度に有意な差があり、この領域に精神分裂病の病因遺伝子が存在していることが示唆された。現在、ヘミ接合体検出のため遺伝子量検定サザンブロット解析を実施するとともに、付近の発現遺伝子であるCOMTの解析をあわせて行っている。その後、脳で発現しているこの領域の遺伝子をクローニングし、病因遺伝子の解明を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)