糖尿病性動脈硬化症における新しい看護診断の指標と看護援助の確立
Project/Area Number |
08672675
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Nursing
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
江川 隆子 大阪大学, 医学部, 教授 (40193990)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花房 俊昭 大阪大学, 医学部, 講師 (60164886)
山本 裕子 大阪大学, 医学部, 助手 (40263272)
升谷 英子 (大谷 英子) 大阪大学, 医学部, 助手 (70213759)
丸橋 佐和子 大阪大学, 医学部, 助教授 (30030018)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 糖尿病 / 動脈硬化 / API比 / PtcO_2 / リポ蛋白(a) / 看護診断指標 / リポタンパク(a)表現型 |
Research Abstract |
対象は大阪大学医学部第二内科に通院、または入院していた糖尿病患者70名(NIDDM63名、IDDM2名、その他の糖尿病5名)である。対象者はASO(+)群とASO(-)群に分け検討した。また、Lp(a)の検討においては、大阪大学医学部第二内科およびその関係病院に健康診断を目的に訪れた1〜75歳の患者で、糖尿病、高脂血症、高血圧を有さない健常者のLp(a)を測定し、その結果をASO(+)群及びASO(-)群と比較検討した。 〔結果〕 (1)API、PteO2、はASO(+)群でASO(-)群に比べ有意に低値で、下肢血圧左右差もASO(+)群で有意に大であった。(2)BMI、W/H、タバコ指数においては、両群間で差は認めなかった。(3)FPG、HbAlcには、両群間で差は認められなかった。(4)T.chol、LDL-cholは、ASO(+)群で高値の傾向にあった。(5)Lp(a)値は、糖尿病群において健常者群より有意に高値であった。ASO(+)群ではASO(-)群より高い傾向にあった。(6)Lp(a)の表現型は、ASO(+)群でS1が有意に高頻度で、S6が有意に低頻度であった。(7)アポE表現型は、ASO(+)群とASO(-)群で有意差はなかった。(8)ASO(+)群では、糖尿病性網膜症は有意に進行していた。また、腎症の進行や負荷心電図における虚血性の変化を認める割合が高かった。しかし、神経障害については両群間で有意差はなかった。 〔まとめ〕 糖尿病におけるASOの発症にLp(a)が危険因子として関与しており、またLp(a)のS1表現型がその基盤のひとつであることも示唆された。一方「末梢性神経血管性機能障害のハイリスク」の看護診断に対する診断指標のアセスメントツールとして経皮酸素分圧測定PtcO_2のAPI比(Ankle Pressure Index)、血圧左右差の測定が有効であることが示唆された。また、閉塞性動脈硬化症の予防として、看護においても早い時期から適切な両下肢の観察及び食事指導が必要であることが示唆された。今後は、具体的な援助方法開発が望まれると考える。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)