Research Abstract |
小児腫瘍専門医(日本25名,アメリカ13名)と,それらの医師と一緒に働いている看護婦,ソーシャルワーカー,心理士,リエゾン精神科医(日本13名,アメリカ13名)に,子どもにTruth-telling(病名,病状,治療方法とそのリスク,予後などを説明すること;以下TTとする)するかどうかについての考えと実際について聞き取りをおこなった.その結果,子どもにTTするかどうかは,医師と両親の考えの擦りあわせによって決定されていたが,意見が異なる場合に両親の考えをどれくらい重視するかは,医師によって異なっていた.医師がTTすることの必要性(子どもの事実の認識,子どもの権利をどう考えるか)と,その帰結(TT後のサポート体制,TTによる子どもの成長/リスク)をどう考えるか,その結果,両親をどう説得するかは,決定に大きな影響を与えると考えられていた.日米の医師の置かれた状況と,TTに対する姿勢には大きな違いがあった.
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