高齢者の温熱適応能力から見た高齢者施設の室内温熱環境の改善に関する研究
Project/Area Number |
08680017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
家政学
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
梁瀬 度子 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (60031663)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 高齢者 / 温熱適応能力 / 高齢者施設 / 環境温度 / 皮膚温 / 生活行動 |
Research Abstract |
本研究では,高齢者施設において立ち遅れている温熱環境の改善を目的として,その温熱環境の実態および居住者への影響を明らかにするとともに,高齢者の温熱適応能力からみた快適な温熱環境条件及びその制御のあり方や設備の改善方法について検討した。 奈良市内に所在する養護及び軽費A型老人ホームを対象に、夏期と冬季にアンケート聞き取り調査(各2カ所)及び温熱環境の実測を軽費A型1カ所で実施した。 (1)温熱環境の居住者評価結果は、冷暖房・換気設備に関する施設側の対応には概ね満足しているが、設備の有無や運転時間等について意見が聞かれた。施設側・居住者側とも冷房に比較的気を遣っており、また、暖房開始前後の方が個人的な対応をより積極的にとっていた。日常の着衣は冷暖房の有無に関わらす、特に下着の重ね着の習慣が強く表れていた。 (2)夏期における温熱環境の実測結果から、居室の位置・方向により室内の温度分布にかなり差が認められたが、冷房が設置されていないために、開口部の解放と扇風機の使用により暑さを凌いでいた。しかし、その使用方法は積極的とはいえず、通風を促す程度であった。 (3)温熱環境は夏期と同様に居室により差が認められ、南東側の居室では住宅熱環境評価基準値(18-22℃)を満たしていたが、暖房が停止されている夜間や北西側の殆どの居室では基準値をかなり下回り、局部暖房設備の要求が高かった。 (4)各期における居住者の温熱的対応のし方の特徴として、夏期・冬期ともに下着の重ね着が多く、高齢者特有の対応パターンとして特徴づけられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)