糖尿病による蛋白質の糖化とビタミンB_6栄養の関連性
Project/Area Number |
08680022
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
家政学
|
Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
岡田 美津子 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (70035400)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 糖尿病 / ビタミンB6 / グリケーション / アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ / グリコーゲンホスホリラーゼ |
Research Abstract |
近年,蛋白質の糖化反応とそれに伴う蛋白質の機能低下が糖尿病による病状と密接に関連することがわかってきた。そこで,今回ビタミンB6を補酵素とする酵素の一つである細胞質アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(cAST)の糖化による活性への影響とビタミンB6の栄養状態の関連性を追求する目的でストレプトゾトシン(stz)投与による糖尿病ラットを用いて実験を行い,次のような結果を得た。 1)ラットを4群に分けてG1(-B6),G2(-B6,+stz),G3(+B6),G4(+B6,+stz)とし、4週間飼育後実験に供した。赤血球・肝臓・筋肉についてcAST活性,筋肉についてはグリコーゲンフォスフォリラーゼ(GPase)活性をそれぞれ測定した。その結果,肝臓のAST活性はB6の有無にかかわらず,糖尿病により誘導された。また,B6欠乏ラット組織においてcASTは遊離のアポ酵素が存在したが,GPaseはピリドキサールリン酸を添加した活性自体が減少するという特徴を有していた。2)糖尿病ラット組織において糖化されたcASTが存在するかどうかを検討した。ラット肝臓と腎臓の可溶性画分からグリコゲルカラムにより糖化蛋白質を分取した跡,電気泳動(SDS-PAGE)で分離し,抗cAST抗体を用いてイムノブロッテイングにより糖化cASTの検出を試みたところ,糖尿病ラットの組織では明らかに糖化cASTの存在を確認できた。さらに,cAST活性と量的関連性について検討した。cAST蛋白質量の測定は抗cAST抗体を用いた免疫学的手段によった。その結果,糖尿病ラットの赤血球,肝臓,腎臓においてcASTの比活性が正常の場合の65〜75%に低下していた。3)cASTの糖化位置については精製酵素を用いて現在研究を続行中である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)