Project/Area Number |
08680096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
体育学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
深代 千之 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (50181235)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 筋・腱連合組織 / 身体運動 / 力-長さ関係 |
Research Abstract |
人間のダイミナックな運動では、筋と骨格をつなぐ「弾性体」としての腱が大きな役割を果たす。この腱の役割は、主運動に先行して逆方向に運動する「反動動作」によってより顕著となる。逆方向の運動によって、強制的に腱が引き伸ばされ、そこに機械的なエネルギーを蓄えられて次の主運動に利用されるからである。 本研究では、両脚でのその場連続跳躍(ホッピング)における下肢3関節伸展筋群の筋・腱連合組織の長さ変化を力学的モデルを用いて定量した。健常な成人男子5名(身長:167〜182cm、体重:62〜85kg)の被検者に対して、自重のみで3種類の跳躍高(低・中・高)を行う試行と、20kgのバ-ベルを肩に持ち2種類の跳躍高(低20・高20)を行う計5試行の連続跳躍を課した。試行はすべて圧力盤上で行い、側方から毎秒60コマで撮影した。各関節の仕事量の貢献度は、足関節が46.8±6.1%、膝関節が52.0±5.1%、股関節が1.2±5.9%で、足と膝関節の貢献が大きかった。解析の対象とした筋は、腓腹筋・大腿直筋・大殿筋であった。モデルでは、筋・腱連合組織の「全長の変化」は屍の先行研究を基にした関節角度より求めた。一方、「腱の長さ変化」は、腱の弾性特性を先行研究から求め、予め逆ダイナミクスで算出した関節トルクをモーメントアームで除すことによって求めた力を腱の長さ-張力関係に代入することで算出した。そして、筋・腱連合組織全体の長さ変化と腱の長さ変化との差分を「筋の長さ変化」とした。それぞれの筋と腱の長さ変化を経時的にみると、足・膝関節は筋と腱ともに接地中に伸張と短縮を同期して行っていた。また、股関節は、全体と筋の長さ変化が類似していた。腱の長さ変化は足および股関節において大きく、股関節では腱よりも筋の貢献が大きかった。すなわち、ホッピングにおいては膝蓋腱とアキレス腱の貢献が大きいことが示された。
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