シャトルウォークテストによる簡便な高齢者の全身持久力評価(より広範な人々への適用)
Project/Area Number |
08680155
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
体育学
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine, School of Nursing |
Principal Investigator |
木村 みさか 京都府立医科大学医療技術短期大学部, 看護学科, 教授 (90150573)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡山 寧子 京都府立医科大学医療技術短期大学部, 看護学科, 教授 (50150850)
金子 公宥 大阪体育大学, 体育学部, 教授 (00067232)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 高齢者 / 全身持久力 / シャトル・スタミナ・ウォークテスト / SSTw / シャトル・ウォークテスト / 信頼性 / 妥当性 |
Research Abstract |
全身持久力は,生理学的には最大酸素摂取量(Vo_2max)が最も適切な評価指標とされている。しかし,その測定には,特に高齢者の場合安全性に問題がある他,特定の設備と技術を必要とし,多人数を同時に行うことも困難である。一方,全身持久力は,全身的な運動の“できばえ(performance)"をもって評価することができ,若齡者では持久走テストがフィールドテストとしてよく用いられている。しかし,これも長年「走る」ことに馴染みの少ない一般の高齢者にとっては無理な課題である。そこで,我々は,安全かつ簡便にフィールドでも測定可能な高齢者の全身持久力評価方法の開発を目的とし,共同研究者の金子が提案するシャトル・スタミタテスト(SST:3分間10m折り返し走)の「走り」を「歩き」に応用したシャトル・スタミナ・ウオ-クテスト(シャトル・ウオ-クテストあるいはSSTWと称す)を高齢者に試みている。今年度は,SSTwの信頼性・妥当性を検討することを課題として,テストの再現性や運動中の身体負担度,テストの適応年齢などを中心に解析した。 1)SSTwの成績には,Test(初回時)、Re-test(3ヶ月後)間にr=0.853の相関が認められた。2)予測最大心拍数に対するテスト中のピーク心拍数の割合は平均86.3%であり、男女差、年齢差は認められなかった。3)運動時の自覚的な身体負担度として、全体の73.7%が「まあまあ普通fairy light」「どちらかといえばきついsomewhat hard」と回答し、「きついhard」との回答は高齢者ほど少なかった。4)SSTwの加齡変化は40歳未満と40歳以上で異なることが認められた。40歳以上ではVo_2maxで報告されている数字と同程度の低下率を示すが、40歳未満ではそれより明らかに低かった。5)主観的な全身持久性を評価する項目「やや急ぎ足で30分間は歩ける」、「やや急ぎ足で1時間でも歩ける」、「ゆっくりなら15分間走れる」に「できる」と回答した者のSSTwの成績は、「できない」者に比べ有意に優れていた。 以上より、SSTwは再現性に優れ、40歳以後の中高齢者、特に後期高齢者や低体力者を含む広範囲な高齢者にとって安全で、屋内で多人数を同時に短時間に測定できる簡便な全身持久性評価法として有用なことが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)