Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は遠隔地の専門医が仮想現実感・マルチメディア技術を使って正確で効率的なコミュニケーションを行うシステムを構築することである。離れた場所の外科医が特定の患者について胃癌・肝臓癌・腎臓癌などの手術について相談するような場合を想定した。これには,共同研究を行っている国立がんセンター東病院から4名の患者のCTにより得られた3次元画像を用いた。研究の方向は,(1)磁気位置測定装置を用いてメスやナイフを仮想操作するユーザインタフェースシステムの構築,(2)クライアント/サーバ(C/S)を用いた通信システムの構築(3)腹部の臓器を自動確認するアルゴリズムの研究について行った。第3の分野は対象とする臓器の3次元モデルを作る上で各臓器を取り外しの出来るパ-ツとする必要があるためであった。またパ-ツ化した臓器は柔らかい性質を持つようにバネモデルを用いた。(1)と(2)についての成果は日本医用画像工学第15回大会(平成8年7月)で発表した。高橋,廣田,金子:柔らかい臓器の手術シミュレーションである。特に柔らかい物体のモデルについては日本バーチャルリアルティ学会第1回大会で発表した。廣田,金子:柔らかい仮想物体モデルの入力に関する検討。またこうした応用などを含めて金子が電気関係4学会東海支部大会(平成8年11月)でシンポジウム"3次元画像処理の動向-仮想博物館・医療への応用を中心として"の座長を勤めた。学会誌論文としては日本医用画像工学学会誌に"柔らかい臓器を対象とした手術シミュレーション"を投稿した。臓器の自動認識については平成8年度の情報処理学会第53回全国大会で朝木,金子:前処理,後処理を用いた3次元細線化の改良。本研究の結論として言えることは手術シミュレーションの機能を満足させるシステムの構築にはめどがついたが本当の手術に近い感じを与えるための実時間性についてはコンピュータの速度がまだ不十分と言える。
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