雲仙火山の火砕流のコンピュータ・シミュレーションとハザードマップへの応用
Project/Area Number |
08680483
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Natural disaster science
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小林 芳正 京都大学, 理学部, 教授 (80027284)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 火砕流 / コンピュータ・シミュレーション / 岩屑流 |
Research Abstract |
雲仙火山で起こっている火砕流は,溶岩ドームの崩壊に伴うメラピ型火砕流と考えられている。ここの火砕流について,温度・噴煙の高度・流路の地形・流下速度・堆積状況等の資料がかなり存在する.これらの観察された事実とシミュレーション結果を対比しながらシミュレーション手法の改良を試みた.筆者が前年度までに開発してきた,火砕流のシミュレーション手法(落石・岩屑流用のコンピュータ・シミュレーション手法を修正し,落石の衝突速度に応じて岩塊が割れ,ガスを噴出するようにしたもの)を使い,さらに噴煙部の運動のシミュレーションも出来るように拡張して,雲仙で観察されている実体部の運動軌跡,噴煙柱の上昇高さに適合させることを試みた.しかし,岩塊の体積と噴煙量との関係についていくつか試行を行ったが実体部と噴煙部の双方に合うような関係を見出すことが出来ず,本シミュレーション手法を用いて火砕流のハザードマップを作るには至らなかった. 代わりに,岩屑流の摩擦則について,かつて筆者の提案した底部境界波理論に基づき,岩屑流の抵抗を激減させる滑り速度(閾値速度)を底部層の厚さを変えて計算した結果,現実的な境界層厚さに対して,滑り速度は容易に閾値を越えうることが明らかとなり,底部境界波理論は現実性を持つことが確かめられた.この結果は,本年の国際応用地質学会(アテネ)のシンポジウムで発表する予定で,現在,投稿論文は印刷中である.
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Report
(1 results)
Research Products
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