Project/Area Number |
08680510
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
プラズマ理工学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
伊藤 早苗 九大, 応用力学研究所, 教授 (70127611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢木 雅敏 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (70274537)
伊藤 公孝 九州大学, 核融合科学研究所, 教授 (50176327)
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Project Period (FY) |
1996 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 高温プラズマ / 遷移理論 / ヒステリシス / 分岐現象 / 静電(分極)分岐 / 磁場分岐 / ELM / バースト現象 |
Research Abstract |
「プラズマには自発分極を伴う、未だ明かされていない分岐現象が存在する。」つまり、熱平衡から遥に離れた系では、多重多様のヒステリシス現象が存在し、そのダイナミックスを理解することによって、プラズマの輸送の謎が理解できるとの着想を得て、当研究では、高温プラズマにおけるヒステリシスを伴う遷移(分岐)現象の原因となる1)物理機構を整理し、2)理論的定式化をして、3)その方程式を解き、解析をする。また、その特性を示し、体系化することを目指している。 本年度は1)ヒステリシス特性を持つ遷移現象についてダイナミックスを追い、特に過渡応答現象について解析をして論文として発表した。また遠非平衡系プラズマの遷移は、ひとつの乱流状態から別の乱流状態への分岐現象であるという理論モデルを構築している。その一環として、2)乱流による異常輸送の物理についての理論的研究及び3)非線形シミュレーション研究を深めた。乱流輸送と構造遷移についてはレビュー論文を発表し、乱流の構造や誘起機構については3つの論文を発表した。シミュレーション研究も3つの論文を発表しつつ、シミュレーション解析結果のカオス性に対する新しい知見も得た。 また、Hモード遷移と呼ばれる静電場の分岐のみならず、磁性変化を伴う分岐理論を提唱している。Mモード遷移と命名したが、高温プラズマにおける種々の崩壊現象は、この遷移に基づくダイナミックスであるという着想を得るに至った。論文としてまとめている。この物理概念で統一的に実験結果を説明できるかは今後評価を待つところである。プラズマ乱流と輸送、その遷移現象の理論体系化への歩みを進めた。 特筆すべきは「プラズマ乱流と輸送理論」という題で1998年のフンボルト研究賞を受賞することが決定したことである。
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