ATP合成酵素におけるエネルギー共役機構と回転モデルの検証
Project/Area Number |
08680689
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
金澤 浩 岡山大学, 工学部, 教授 (50116448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 智恵 (守谷 智恵) 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (60253001)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | H^+輸送性ATPase / 再構成ATPase / エネルギー共役の分子機構 / 生体膜エネルギー転換系 / Two-hybrid実験系 |
Research Abstract |
生物界に普遍的に存在しエネルギー獲得機構にとって不可欠なATP合成酵素(F_1F_0)は、8種のサブユニットからなる複雑な高次構造を持ち電子伝達系で形成されたベクトリアルな水素イオンの酵素内の移動をATP合成のエネルギー源とするというユニーク機能発現機構を有している。この酵素は逆反応としてATPを加水分解して得られるエネルギーを利用してH^+を排出するポンプ機能を有している。しかし、このエネルギー共役の機構の分子レベルでの解明はなされていない。本研究の目的は、大腸菌ATP合成酵素のF_1-ATPase部分のうち特にαβ複合体がγサブユニットを軸とするモーター構造を有することを、回転を視覚化することにより検証するための基礎的研究をすること。またモーターを形成するATPaseサブユニットの分子間相互作用を新たな手法をもちいて明らかにし、生物分子モーターの構造的実体を明らかにすることである。 本年度は、回転を可視化するための材料として固相に固定するATPaseの再構成系の確立を目指し、これに成功し論文とした(B.B.A.(1996)1273,62-70).すなわち、デルタ、またはイプシロンサブユニットにグルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)を融合したサブユニットを作製し、これに正常なATPaseを再構成し固相に結合する事ができた。また最近本酵素の膜結合性サブユニットの一つであるbサブユニットの細胞質への突出部分をもつ融合タンパク質を作製し、これにも再構成を行う実験系を確立できた(論文準備中)。これらの実験系を用いて当初の目的である回転の可視化の系を確立する目途がたった。一方、本酵素のなかで立体的なサブユニットの配置が未解明なストーク領域についてサブユニットの相互作用を調べるために新たに酵母を用いるTwo-hybrid系を確立した(B.B.A.(1996)1274,67-72).この結果ガンマとイプシロンサブユニット、およびbとデルタサブユニットの強固な結合の存在を明らかに出来た。この実験系を用いて結合が失われる突然変異の分離と解析にも成功した(論文準備中)。今後、本酵素のエネルギー共役の実体を理解する上でこれらの知見は有用となろう。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)