Wntによるβカテニン/アルマジロ遺伝子群の発現調節の分子機構の解析
Project/Area Number |
08680763
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柳川 伸一 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (70183978)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | Wnt / βカテニン / アルマジロ / カドヘリン / Dishevelled |
Research Abstract |
最近、βカテニン/Armはカドヘリン系の接着因子としての機能とは別に、Wnt/winglessによるシグナル伝達におけるエフェクター因子としての機能があるのではないかと考えられるようになった。またWg→Frizzled(受容体)→Dishevelled(Dsh)┫Zeste white 3 kinase(zw3)┫Arm→Pangolin(HMG box transcription factor)なる経路も明らかにされた。さらに、Wnt/winglessによるシグナル伝達によりArmの核への移行が促進されるとの報告もなされた。上記の伝達系が示すように、Arm(特にその細胞質内)発現量はWg、及びDshにより正に、そしてZw3(Ser/Thrキナーゼ)により負に調節されていることが明らかとなっている。本研究課題では、Wing disc由来細胞(clone8)を用いた簡便なWg Assay系(この細胞をWgで30分処理すると細胞質内のArmレベルが約20倍に増加する)を使用した解析によって、このWgによるArmの発現調節は転写後レベル、特にWg刺激によりArmが安定化されるためであることを明らかにした。さらに、Arm蛋白のN-末端より120番目までのアミノ酸残基を除くとWgシグナルなしでもArm蛋白が安定化されることも明らかになった。この部分には、Zeste white 3 kinaseの良い基質となるアミノ酸配列があり、実際にリン酸化が生ずる事から、このリン酸化によりArm蛋白の安定性が制御されている事が推測された。従って、リン酸化型Arm蛋白は非リン酸化型Armに比べ蛋白分解系のよい標的となっている可能性が強く示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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