動物卵成熟における卵成熟促進因子の形成・活性化機構
Project/Area Number |
08680784
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山下 正兼 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30202378)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | cdc2 / サイクリンB / MPF / 魚類 / 両生類 / 卵成熟 / 減数分裂 / リン酸化 |
Research Abstract |
動物卵成熟における卵成熟促進因子(MPF)の形成・活性化機構を明らかにすることを目的に、以下の2点について調べた。 1)キンギョサイクリンの合成開始機構 mRNAの翻訳開始によるキンギョサイクリンの合成機構を探るため、ビオチン標識RNAアフィニティー精製法で得た、キンギョサイクリンBmRNA結合蛋白質のアミノ酸配列の決定を試みた。しかし、N末の化学的修飾と思われる理由のため、配列は決定できなかった。今後、これら蛋白質を蛋白質分解酵素で限定分解し、得られたペプチド断片のアミノ酸配列を決定する予定である。 2)アカガエルにおけるMPF形成・活性化機構 新規に作成したアカガエルサイクリンB1とB2に対する抗体とすでに作製済みのcdc2に対する抗体を用い、アカガエル卵成熟過程におけるcdc2、サイクリンB1、B2蛋白質の挙動を調べた。サイクリンB1、B2ともに末成熟卵には存在せず、卵核胞崩壊前に出現した。出現したサイクリンB1、B2は末成熟卵ですでに存在するcdc2と結合してMPFを形成した。cdc2とサイクリンBの複合体形成と同時に、cdc2は35kDから34kDに変化し、それと同時にMPF活性も上昇した。34kD cdc2のスレオニンに^<32>Pリン酸の取り込みが見られたことから、この分子量変化はスレオニンリン酸によるものと推測された。また、34kD cdc2は新規に作成した161番目のスレオニン(T161)がリン酸化されたcdc2を認識する抗体で認識された。以上のことから、アカガエル卵成熟においては、キンギョと同様、サイクリンBの合成、cdc2との複合体形成、T161リン酸化を経て、MPFは形成、活性化されると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)