Ischemlc LTPの発生機構:機能分子としてのグルタミン酸受容体の解析
Project/Area Number |
08680841
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
三谷 章 愛媛大学, 医学部, 助教授 (50200043)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 虚血性ニューロン死 / グルタミン酸受容体 / 海馬 / パッチクランプ |
Research Abstract |
短時間の脳虚血後数日の時間経過ののち発生する遅発神経細胞死は、虚血後に投与されたグルタミン酸受容体拮抗薬により軽減される。このことはグルタミン酸受容体が虚血後の段階で神経細胞死決定に重要な要因として働いていることを示唆している。そこでグルタミン酸受容体の虚血後機能変化について検索した結果,グルタミン酸受容体の反応増強が虚血後12時間にわたって発生していることを観察した。本研究では、このグルタミン酸受容体の反応増強の発現機構を検討した。 スナネズミに5分間の一過性脳虚血を負荷することにより海馬CA1錐体細胞に遅発神経細胞死をプログラミングした。グルタミン酸受容体の反応増強が最も顕著に観察される虚血3時間後の時点で厚さ300μmの海馬スライスを作製した。スライス・パッチクランプシステムを用いて顕微鏡直視下で虚血海馬スライスCA1錐体細胞のNMDAおよびAMPA受容体チャネルの機能変化をsingle channel recording法を用いて検索した。その結果、NMDAおよびAMPA受容体チャネルにおいては、コンダクタンスには変化がなかったが、チャネル平均開持続時間および開確率がともに虚血を負荷していない対照群に比べ有意に増加していた。また、Mg^<2+>によるNMDA受容体チャネル電位依存的抑制作用の減弱およびAMPA受容体チャネルのCa^<2+>透過型への変動は観察されなかった。以上のことから、短時間の脳虚血後12時間にわたって観察されるグルタミン酸受容体の反応増強はNMDAおよびAMPA受容体チャネルの平均開持続時間および開確率の増加がその一因となっていると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)