骨格筋興奮・収縮連関分子機構解明のための系統発生学的アプローチ
Project/Area Number |
08680890
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
神経・脳内生理学
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
井上 勲 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助教授 (80001973)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 骨格筋 / 興奮収縮連関 / 膜電位センサー / DHP受容体 / 系統発生 / 分子進化 |
Research Abstract |
骨格筋興奮・収縮連関において、細胞内器官(SR)からカルシウムイオン放出をトリガするにはT-管膜の脱分極のみが必要で、細胞外カルシウムの流入は必要ない(Depolarisation-induced calcium release:DICR)。T-管膜にあってこの信号伝達をつかさどる分子は、Dihydropyridine(DHP)受容体と呼ばれすでに一次構造は決定されているがその電圧センサー構造・機能相関はまだ不明である。一方、この機能は無脊椎動物横紋筋には存在しない。これらにおいては収縮には細胞外カルシウムイオンの流入が必須である。そこではDHP-受容体は存在するが、電圧センサーを欠いておりカルシウムチャネルとしてのみ機能している。我々はDIDS獲得の系統発生的進化が頭策類と無顎類の間で不連続的に起こったことを見出した。進化点前後のDHP-受容体の分子構造を比較することにより電圧センサーを特定できるのではないかと考えた。 無顎類Lamprey(スナヤツメ)体側筋DHP-受容体α 1サブユニットの一部のクローニングを行った。この構造からDHP受容体は骨格筋タイプであると考えられる。また細胞内Ca^<2+>放出チャネルであるRyanodine受容体も骨格筋タイプであることが判明した。一方、頭策類Amphioxus(ナメクジウオ)のDHP-受容体のクローニングには成功しなかった。これは無脊椎動物のDHP-受容体はむしろ心筋タイプであることによるものと考えられ、心筋プライマーを用いてクローニングをするべきであると考える。
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Report
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Research Products
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