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初唐・盛唐期の敦煌における極楽イメージの形成について-阿弥陀浄土変相や観経変相にみる九品往生の表現を中心に-

Research Project

Project/Area Number 08710031
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Fine art history
Research InstitutionNational Research Institute for Cultural Properties, Tokyo

Principal Investigator

勝木 言一郎  東京国立文化財研究所, 情報資料部・文献資料研究室, 研究員 (50249918)

Project Period (FY) 1996
Project Status Completed (Fiscal Year 1996)
Budget Amount *help
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Keywords阿弥陀浄土変相 / 観経変相 / 極楽イメージ / 敦煌 / 日想観図 / 九品往生図 / 浄土三部経 / 観経疏
Research Abstract

阿弥陀浄土変相や観経變相は、初唐期に極楽浄土の景観が整備され、盛唐期に外縁に各種図像を付帯・配置するようになる。その形成過程において、「浄土三部経」や善導『観経疏』など、各種の浄土経思想が大きく関与するというのが従来の考え方であり、敦煌の場合も、その考え方を大きく逸脱することはないとされてきた。
しかし、初唐・盛唐期の敦煌における阿弥陀浄土変相と観経変相について調査をすすめた結果、浄土教思想によって基本的な大枠は構成されるものの、図像の細部にいたっっては必ずしもその限りではないことが明らかとなってきた。具体的な事例を以下にあげる。
1)観経変相日想観図にみられる夕陽の表現
前漢以来の伝統的な日輪のモチーフによって観経変相日想観図における夕陽を表現する方法で、第217窟北壁・第45窟北壁・第171窟など、かなり多くの観経変想壁画に認められる。
2)観経変想日想観図にみられる山水表現
観経編祖7日相観図をあらわす際、単に観想者とその対象物である夕陽だけで構成するのではなく、さらに懸崖や水流など、中国の山水表現をも導入した構成表現である。そこに浄土経が理想とした極楽世界とは異なる、南北朝以来培われてきた中国人の理想郷が現出されている点が注目される。
3)観経変相下品往生図にみられる地獄の情景
本来、九品往生図は極楽へ往生するための9種類の方法を図像化したものである。ところが、来迎引接式の九品往生図の下品往生に限って、地獄における情景が混入されることが明らかとなった。すなわち第431窟南壁の九品往生図壁画(初唐)、第171窟北壁・第216窟北壁などの観経変相壁画(盛唐)がその例としてあげられる。
これらの表現が敦煌独自によるものか、あるいは中国中央の影響によるものか、その究明が今後の課題である。

Report

(1 results)
  • 1996 Annual Research Report

URL: 

Published: 1996-04-01   Modified: 2016-04-21  

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