沖縄のフィリピン人-定住者としてまた外国人労働者として-
Project/Area Number |
08710140
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
社会学(含社会福祉関係)
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
鈴木 規之 琉球大学, 法文学部, 助教授 (60253936)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 沖縄 / フィリピン人 / 定住者 / 外国人労働者 / オールドカマ- / ニューカマ- / エスニシティ / エスニックグループ |
Research Abstract |
沖縄は第2次世界大戦後のアメリカによる占領により、多エスニック社会となった。現在では、外国人としてはアメリカ人、中国人、フィリピン人の順で多く沖縄に滞在しているが、フィリピン人は沖縄の歴史的特殊性により、オールドカマ-、ニューカマ-の2つに類別される特異な社会を形成している。そこで、本研究ではそのような歴史的背景を持つ沖縄におけるフィリピン人を国際社会学の視点から分析した。 本研究では、在沖フィリピン人を分析する際の大前提となる海外への移動労働者を生み出す要因について最初に分析した。そして、まず在沖フィリピン人労働者の中でオールドカマ-と定義されるタイプが分析の対象とした。彼等は、戦後まもなく在沖米軍基地雇用員として流入した主として男性の単身赴任者であった。フィリピンと沖縄の最初の接触点とも言える明治期に始まる沖縄県からの移民の状況から戦後の在沖アメリカ軍の外国人雇用政策まで分析していきながら、このタイプの労働者の米軍基地を媒介とした移動と定着のプロセスを中心に分析した。つづいて、来沖の時期、背景、職種をオールドカマ-とまったく異にするフィリピンから沖縄への第2の労働力移動、ニューカマ-である県内の基地歓楽街にエンターテイナ-として参入した若干層のフィリピン女性労働者について分析した。ここでは、県内の基地売春の歴史的な展開から、なぜ、彼女たちが来沖するに至ったのか、渡航の方法、沖縄での就労、生活の実態に迫った。そして、オールドカマ-とニューカマ-より構成される沖縄のフィリピン人社会について構造化を試みた。そのうえで、日本本土と沖縄のエスニツク社会の特徴について比較し、沖縄の特異性についても分析した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)