Project/Area Number |
08710303
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
国文学
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Research Institution | College of Nagoya Bunri University |
Principal Investigator |
神谷 勝広 名古屋文理短期大学, 経営学科, 助教授 (40233952)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1996: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 和製類書 / 仮名草子 / 浮世草子 / 浄瑠璃 |
Research Abstract |
近世文学研究史において、<和製類書>が重視されたことは殆どなかった。そのため、基礎的な研究から始めなければならなかった。今回、研究費の交付期間中に明らかにしようとした点は、次の2つであった。 1、<和製類書>書目年表の作製 近世において、<和製類書>と見なせるものがどの程度あるのか。この範囲について、目処を付ける。 この点については、いわゆる故事要言集と呼ばれるもの(『童鑑鈔』『巵言抄』『童蒙抄』『語園』『新語園』『訓蒙故事要言』など)に関しては、ほぼ共通理解を得られたと思われる。しかし、神谷が和製類書に含めておきたいと考えている『東湖随筆』『愈愚随筆』など「○○随筆』という書名を持つものや、『絵本宝鑑』『絵本故事談』などの絵本形式のものに関しては、異論が未だ出る可能性高い。年表の様式で提示する前に、今暫く、受容の具体例を確定し、随筆、絵本形式の和製類書の重要性を指摘せざるをえないと考えている。 2、<和製類書>の具体的受容の指摘 今年度期間中に、「近松と『愈愚随筆』-和製類書の介在-」を口頭発表した。 (日本近世文学会平成8年度秋季大会)。基本的に賛同が得られたと思う。また「羅山編『童観抄』の初版」(長谷川強編『近世の俯瞰』平成9年5月刊行予定)では、和製類書の初期の代表的存在である『童観抄』の初版を確定し、その後の流布について言及した。現在は「近松と『絵本宝鑑』-和製類書の一形態-」(仮題)の草稿は完成しているので、近日発表をするつもりである。
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