Project/Area Number |
08710313
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
中国語・中国文学
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
静永 健 久留米大学, 文学部, 講師 (90274406)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 白居易 / 唐代 / 諷諭詩 / 白氏文集 / 新楽府 / 文苑英華 |
Research Abstract |
本研究は、中国唐時代の詩人の創作活動の実態を、より具体的に把握することを最終課題として進められた。特に、唐代中葉の詩人白居易と、彼をめぐる周囲の知識人たちの諸活動の状況は、白居易の詩文集『白氏文集』の形成過程を探ることによって、従来の研究よりも格段の進歩を以て、これを考究することが可能となった。その成果は、平成八年十月、広島大学文学部において開催された中国中世文学会大会において「白居易諷諭詩の一側面」として口頭発表したが、論文としては、同会会報「中国中世文学研究」第31号、および「久留米大学文学部紀要国際文化学科編」第11号、「日本中国学会創立五十年記念論文集」において発表を予定している。その内容は、白居易の諷諭詩の代表作である「新楽府五十首」の創作過程を中心に考察したものであるが、白居易の諷諭詩創作当時の状況は、周囲の、多分に政治的な知識人たちの活動に左右されたものであることが、当時の歴史資料にもとづいて、結論付けられた。また、この調査に平行して『文苑英華』巻699〜707、および同巻712〜714に収録されている唐代文人の「文集序」並びに「詩集序」の訳注作業を行ったが、この成果も、久留米大学紀要およびその他関係学会論文集に発表を予定している。これらの諸資料は、従来、訳注および本格的な研究が未だ進められていなかったものであるが、唐代の文学書籍の出版と、その流布状況を知る上で、第一級の研究価値を持つものであることを確信した。以上がこの一年間の研究の実績であるが、微力ながら、中国唐時代の文学の解明に少なからざる貢献を果たしたと考え、本研究について補助金の支給を受けたことに、厚く謝意を表するものである。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)