18世紀イギリス小説における階級・人種・ジェンダーの新歴史主義的研究
Project/Area Number |
08710316
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
英語・英米文学
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
吉田 直希 小樽商科大学, 言語センター, 助教授 (90261396)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 18世紀イギリス小説 / 階級 / 人権 / ジェンダー / 新歴史主義 / フィールディング / フ-コ- |
Research Abstract |
1980年代のアメリカにおける文学研究は、新歴史主義と呼ばれる批評理論の導入により、数多くの新しいテクスト分析を実践し、幅広い分野で優れた成果を収めてきた。そこで、本研究ではまず、18世紀中葉のイギリス小説に表された階級・人種・ジェンダーの問題を新歴史主義的視点から分析した優れた国外の研究を導入した。具体的には、Henry Fieldingの小説を中心にDaniel Defoe、John Gay、Samuel Richardsonの作品を題材として階級・人種・ジェンダーの問題を検討した。その際、John Bender、Terry Castle等による新歴史主義批評を体系的にまとめ、権力構造の多層的なねじれを明らかにした。次に、Michel Foucaultの権力論を軸に新歴史主義批評の抱える問題点を整理し、新たな表象理論を確立する必要性を提示した。権力=関係の共時的構造を新歴史主義とは異なる観点から通時的に展開していくことが今後ますます重要になるとの認識から、"The Future of Cultural Studies : Foucault and the Diachronic Nature of Power"を発表した。さらに、諸テクスト間の相互参照性向上に関する作業を行い、インターネット上の主要なOn-line Libraryの利用や当該分野のテクスト検索をコンピュータにより実行しうる環境を整備した。現在は、本研究によって得られた成果をインターネットにより国内外に示し、双方向的な18世紀イギリス小説研究の場を形成する活動を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
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