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櫛田駿編録『朝鮮聞見録』の朝鮮語かな表記について

Research Project

Project/Area Number 08710350
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field その他の外国語・外国文学
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

岸田 文隆  富山大学, 人文学部, 講師 (30251870)

Project Period (FY) 1996
Project Status Completed (Fiscal Year 1996)
Budget Amount *help
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Keywords近世朝鮮語 / かな書き朝鮮語
Research Abstract

福岡県立図書館には、櫛田駿編録『朝鮮聞見録』(1841年成立?)の複写本が所蔵されるが、この本の「方諺考」「長短話」「朝鮮ノ國語」の条には、かたかなによって朝鮮語の単語や文章を記した部分が見られ、近世朝鮮語の音韻研究資料として注目される。本研究では、当時(江戸時代)対馬等においておこなわれていた朝鮮語学書類との比較検討によって、本書の成立を明らかにすることを試みた。
まず、「方諺考」「長短話」の部分は、本書序文および「長短話」の但し書きに、草場磋助が対馬に赴いたおりに得た俗語数十条と、崎陽の朝鮮訳使、津吉善右ェ門ならびに韓客陽達甫より伝えられたものに縁由しているとあるが、そのうちの多くが、草場磋助の日記「津島日記」5月21日の条にあらわれるものに一致することを確認した。ところで、問題は、草場磋助が果たして朝鮮語を直接耳で聞いて記述したのか、あるいは、何らかの既存のテキストを引き写したのかであるが、本書の語例が、対馬の朝鮮語学書『交隣須知』に一致するものがあり、また、『交隣須知』の写本の中には、筆者がこの度入手したアストン旧蔵本の如く、ハングルのみならずカタカナによって朝鮮語を記したものがあることを考えると、おそらく、後者の可能性が強いであろう。
次に、「朝鮮ノ國語」の条については、『朝鮮物語』に収録されているものと一致することを確認した。「朝鮮ノ國語」の条は、『朝鮮物語』収録の朝鮮語を書き写したものと考えられる。
本研究によって、本書所収の朝鮮語の素性が大略、明らかになったが、「方諺考」「長短話」の部分には、未だ由来の明らかでないものも残っている。これらについては、調査を続行する所存である。

Report

(1 results)
  • 1996 Annual Research Report

URL: 

Published: 1996-04-01   Modified: 2016-04-21  

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