Project/Area Number |
08740005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長谷川 浩司 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (30208483)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ヤン・バクスター方程式 / マクドナルド多項式 / ラメ関数 |
Research Abstract |
本研究者はBelavin解から定義される量子群の表現の構成など、未だ理論が整備されたとはいえない状況にあるYang-Baxter方程式の楕円函数解について、主として表現理論的立場の研究を行なっている。本年度の研究の第1は、以前に得ていた差分作用素による表現を一般のA型以外の場合に拡張することであった。このため各場合の格子模型のボルツマン荷重の表式から試行錯誤を行っており、成果は発表するまでに至らなかったが、現在も研究が進行中である。第2は、A型の場合に戻り、表現から得られる可換差分系の固有関数を求めようとするものである。楕円的方程式系の場合には、三角函数を系数とするマクドナルド方程式系の場合と異なり、系の作用素の三角化可能性が明らかではない。これはテ-タ函数の空間への作用の様子を計算してみることからわかった。1変数のときだけは、固有関数(差分Lame函数)はその零点がわかれば固有関数がわかったことになるが、その零点はベ-テ方程式とほとんど同じ形の方程式系を満たすべきであるという結論も得られる(これについてはFelder-Varchenkoが先に発表した)。しかしこれは1変数の特殊性というべきである。これは多変数函数を一般には単純な積に分解する原理がないこと及び、BelavinのR行列が面模型のボルツマン荷重とは違いrankについて安定な行列要素をもたないためである。そこで固有関数とその性質については残された課題である。
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