Project/Area Number |
08740009
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Algebra
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
松田 茂樹 千葉大学, 理学部, 助手 (90272301)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | p進解析 / 分岐理論 / 過収束クリスタル / カッツ対応 / p進微分方程式 |
Research Abstract |
研究の方向としては,1.代数曲面のオイラー標数と分岐の関係,2.正標数のガロア表現とp進微分方程式との関係,の二つがあった。このうち1.については,代数曲面の開集合の基本群の一次表現に対応するl進層のオイラー標数についての加藤の公式が単にcleanというだけではなく,もう少し強い条件を満たす場合でなければ成立しないことを示し,その場合に消滅サイクルについての予想を整理した。 次に二つ目のp進微分方程式の性質についてであるが,従来標数0の体の上では,射影直線の上の原点の上では確定特異点を持ち,無限遠点の上で特異点を持つ微分加群と,その無限遠点の上の局所環の商体上の微分加群の間を結ぶKatz対応というものがあり,局所的な微分加群を標準的に大局的なものに伸ばすことが出来ることが知られていた。また,正標数の体の上でも微分加群を被覆に置き換えれば,同様なKatz対応が成立していた。今回はこのKatz対応を正標数の体の上の可能的過収束クリスタルの場合に対して証明した。これは,標数0の微分方程式の場合の類似であり,更に正標数の被覆の場合の拡張になっている。この結果により,正標数の体の上のある性質を満たす微分加群のなす圏の微分Galois群と呼ばれる代数群を定義することが出来る。これは,古典的な分岐理論におけるGalois群に対応し,Galois群に分岐フィルトレーションが入るのと同様に無限遠点における特異点の度合によるフィルトレーションを入れることも出来る。この代数群に対して従来の分岐理論を考えることで,より深くp進表現とp進解析との関係が調べることが出来ることが期待される。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)