曲線のモジュライ空間の幾何を介した外ガロア表現の研究
Project/Area Number |
08740036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
松本 眞 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (70231602)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ガロア群 / モジュライ空間 / 特異的 / 基本群 / 写像類群 / アソシエーション スキーム / 有限体 / 疑似乱数 |
Research Abstract |
本研究は、いくつかの代数的対象のモジュライ空間の幾何、特に数論的基本群とガロア作用について調べた。 基本的結果として次の結果を得た。 (1)E_7型特異点の変形空間のベース空間上には、種数3の曲線のファイバーがのる。非特異ファイバーがのっている空間からは自然に種数3の曲線のモジュライ空間への写像が構成される。この写像が基本群の間に引き起こす写像が、E_7アルティン群から種数3写像類群への、標準的生成元をHumphries-Lickorish生成元に写す自然なものであることを証明した。 (2)tangential base pointの高次元化、相対化であるtangential morphismの概念を与えた。 (3)A_n,C_n,D_n,E_7型特異点の変形空間のスムースローカスの基本群は、アルティン群として記述されることが知られている(Brieskorn)。これらはアファイン空間の開部分多様体となる。補集合に関するtangential morphismを利用して、これらのprofinite完備化へのガロア作用を記述した。 (4)特にE_7の記述は非常に複雑であったが、フランスの数学者L.Schnepsの助言にもとづいて、Grothendieck-Teichmuller群の3cycle関係式を用いて極めて簡明に書き直すことに成功した。 以上の結果はすでに論文としてまとめ、London Mathematical Society Lecture Note Seriesに“Galois Group G_Q,Singularity E_7,and Moduli M_3"のタイトルで収録予定である。 この他、写像類群におけるLantern関係式がアルティン群のセンターの言葉で簡明に記述できる、などのトポロジー的結果も得ており、現在論文を準備中である。 また、結び目理論にあらわれるSpin Modelから代数的組み合わせ論の基本的対象であるAssociation Schemeを構成する方法や、有限体上の多項式の既約性の判定アルゴリズムと擬似乱数への応用についての研究を行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)