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¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
1,T(g,0,m)(2g+m【greater than or equal】3)を大域実解析的に座標付けする長さ変数の最小個数をN_1(g,0,m)とする。フックス群の二元生成部分群を構成する議論から、m⊃の場合にはN_1(g,0,m)=dim(T(g,0,m))となることを示し、この議論の応用として、M.Seppala-T.Sorvali(1988)の結果の別証を行った。その後、一次変換の平方根の概念を導入し、一次変換の幾何的性質を調べることにより、 N_1(g,0,0)=dim(T(g,0,0))+1 を示した。さらに、長さ変数をすべて単純閉測地線の長さから選べることを報告し、長さ変数の変数空間の記述にも成功した。 2,長さ変数の変数空間は複雑な多項式系で記述されることが分かり、長さ変数によるタイヒミュラー空間の解析は大変となる。双曲幾何においては、角度は長さより情報量が多いというアイデアを持ち、角度変数でT(g,0,m)を大域実解析的に記述することを、次に試みた。このような角度変数の最小個数をN_2(g,0,m)とする。双曲型変換の軸から決定される多角形の辺の長さと内角の関係を、一次変換の平方根で記述する議論を展開し、N_2(1,0,1),N_2(2,0,0),N_2(3,0,0)を調べ、その変数空間も具体的に記述した。 3,フックス群を行列群へ持ち上げる問題の構成的な証明を行った。さらに、持ち上げ(写像)の個数とI.Kraが提出した問題の答えも得られた。この議論の応用として、リーマン面上の単純閉曲線が分割しているための条件が、この曲線に対応するフックス群の元を持ち上げた行列のトレースの符号で、判定できることを示した。これは、解析的性質から位相的性質が導かれることを意味している。 4,著書では、非ユークリッド幾何学を解析的に説明し、平面のタイル貼りからフックス群を自然に導入して、リーマン面とタイヒミュラー空間、クライン群、結び目と双曲多様体についても言及している。
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