I/N展開法と数値対角化法を相補的に用いた無限大次元の強相関電子系の研究
Project/Area Number |
08740316
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物性一般(含基礎論)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大野 義章 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40221832)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 高温超伝導 / 非磁性不純物 / 近藤効果 / d-p模型 / I / N展開 / スレーブボソン / 局在モーメント |
Research Abstract |
銅酸化物高温超伝導体では、CuO_2面内のCuをZnで置換することにより(非磁性不純物)、Tcの減少と同時に、特にアンダードープ領域では、(1)不純物の周囲に局在磁気モーメントが誘起される、(2)s波散乱のunitarity limitを上回る大きな残留抵抗を与える、などの異常な振舞いを示すことが知られている。本研究では、Ud=∞のd-p模型を用いて、dサイトの置換によって不純物の周囲の電子状態がどのように変化するかを調べた。Zn置換の効果は、原子準位をホール描像で、ε^i_o(Zn)>ε_p>ε^i_o(Cu)とする事により考慮した。1/N_δ展開の最低次の近似において、pホール及びslave-bosonの1粒子Green関数に対する自己無撞着方程式を導き、T=0の時この方程式を数値的に解いた。不純物の周囲ではslave-bosonの共鳴準位の束縛エネルギーω^i_oは、pホール数n^i_oのFriedel振動を反映して振動するが、ホールドピング量が小さい時には、さらにω^i_oは不純物の近傍で小さくなる。これはdスピンを持たないZnサイトが周囲のpホールと局所的な(Zhang-Rice)singletを作れないためpホールに強い斥力が働き、n^i_pが非常に小さくなったためである。さらに、p-dホール間の斥力_<pd>を考慮に入れると、不純物の隣のCuサイトではω^i_oはほとんど零となる。ω^i_oはAnderson模型では近藤温度に対応するので、この結果はZn不純物の隣のCuサイトでは非常に低温まで局在モーメントが残ることを意味する。またこの時、有効的な散乱のポテンシャルが不純物を中心に数サイトに広がるため、s波散乱だけでなく高次の散乱も寄与する。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)