Project/Area Number |
08740387
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Space and upper atmospheric physics
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
石元 裕史 神戸大学, 自然科学研究科, 助手 (70281136)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1996: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 惑星間塵 / 天体力学 |
Research Abstract |
現在地球軌道付近で観測/採取されている惑星間ダストは、彗星や小惑星から放出後、ポインティング-ロバートソン効果で太陽に落ちてゆく比較的大きなダスト(α-メテオロイド)と、太陽近傍から主に太陽放射圧によって太陽系外に飛び出してゆく小さなダスト(β-メテオロイド)に大別できる。この小さなダストの成因として有力視されているのは、大きな粒子同士の太陽近傍での衝突破壊である。もし、ダスト同士の衝突破壊がβ-メテオロイドを作っているのだとすれば、地球近傍での定常的なβ-メテオロイドのフラックスを説明するために、必要なα-メテオロイドの量やその空間密度分布についての制約条件が与えられることになる。 本研究では、地球-太陽近傍に至るダスト同士の衝突による昇華と破壊、さらに破壊後の破片の挙動とそれによる二次衝突などを考慮して、地球軌道で観測されている惑星間塵のフラックスを境界条件とした太陽近傍での惑星間塵のサイズ/空間分布を数値シミュレーションから推定した。その結果、惑星間塵の中で比較的大きな(10μm以上)粒子は太陽近傍にたどり着くまでに粒子同士の破壊によって消失してしまうことになる。しかし黄道光の光学観測から、太陽近傍ダストの多くは10μm程度の大きさであることが指摘されている。もしそうであるならば、地球軌道で観測されている10μm以上の粒子は粒子同士の衝突進化による平衡状態に達していない、比較的新鮮な粒子群であることが予想できる。これらの研究成果に関連した内容は、平成8年7月のフランスでの国際学会Asteroids Comets Meteors96及び同7月のイギリスでのコスパー96学会、10月のチェコでのGailileo,Ulysses,Cassine会議、及び国内学会にて発表した。コスパー96学会での発表内容については、Adv.Space Res.誌に査読付論文集としてまとめられる。さらにまとまった内容の論文は、Planet.Space Sci.誌に現在投稿中である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)