二酸化炭素還元反応に最適な反応場の構造に関する研究
Project/Area Number |
08740440
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
星 永宏 千葉大学, 工学部, 助手 (30238729)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 二酸化炭素 / 還元反応 / 白金単結晶 / ステップ / テラス / 反応速度 |
Research Abstract |
単結晶電極は表面原子配列の規制が可能なため、電極の触媒活性を高める反応場の構造を原子レベルで研究できるという利点がある。申請者は電極表面の原子配列とCO_2の還元効率の関係を調べる目的で、(111)テラスと(111)ステップからなる白金単結晶面(Pt(S)-[n(111)×(111)]を用い、ステップ密度を変化させてCO_2還元反応速度の測定を行った。その結果、ステップ密度が高い面ほどCO_2還元反応速度が増大することを見い出した(Electrochim.Acta,41,1647(1996))。この実験事実は、(111)ステップ近傍がCO_2還元活性を高める反応場であることを示唆する。本研究は、単結晶表面のステップ部分の原子配列を変化させることによりCO_2還元に最適な反応場を特定することを目的とした。そのために、ステップの構造の異なるPt(S)-[n(111)×(100)]、Pt(S)-[n(100)×(111)]の単結晶電極を作成して0.1M HC10_4溶液中でCO_2還元反応速度を測定した。いずれの系列でも、ステップ密度が高い面ほどCO_2還元反応速度は大きく、ステップの存在が反応活性を向上させていることが明らかとなった。CO_2還元反応の電位依存性を調べたところ、Pt(S)-[n(111)×(100)]、Pt(S)-[n(100)×(111)]面ともに0.25V(RHE)でCO_2還元反応速度が極小となった。この電位依存性は0.20V(RHE)で反応速度の極大値を持つPt(S)-[n(111)×(111)]と全く異なる。CO_2還元反応速度の最大値をステップ密度の等しい面同士で比較すると、Pt(S)-[n(111)×(111)]面上のCO_2還元反応速度の最も大きいことが分かった。以上のことは、(111)テラスと(111)ステップからなる面のステップ近傍がCO_2還元に有利な反応場であることを示唆する。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)