ゼオライトに吸着した金属カルボニル錯体の光解離ダイナミクス
Project/Area Number |
08740454
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
恩田 健 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (60272712)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 振動緩和 / 金属カルボニル / ゼオライト / 時間分解 / ピコ秒 / 固体表面 |
Research Abstract |
固体表面吸着種の振動緩和過程を明らかにするために、ゼオライトに吸着した金属カルボニル錯体Mo(CO)_6、Cr(CO)_6のCO伸縮モードの振動緩和寿命を赤外ピコ秒パルスレーザーを用いて測定した。ゼオライトにはY型で表面カチオン種がH^+、D^+、Na^+であるHY型、DY型、NaY型の3種類を用いた。金属カルボニルはゼオライトの各細孔中でカチオン上に物理吸着している。そのためこの系は弱い相互作用を介したエネルギーの緩和を研究するための良いモデルとなっている。 実験はまず110Kまで冷却したときの振動緩和寿命を測定した。その結果、HYに吸着したCr(CO)_6では87(6)ピコ秒であり、ゼオライトをDYに変えると74(7)ピコ秒であった。さらにMo(CO)_6ではHYで70(4)ピコ秒、DYで53(5)ピコ秒であった。振動緩和の理論によると緩和寿命は、振動モードとその受容モードの数と組み合わせによって決定される非調和共鳴の大きさに依存することが知られている。また、HY型ゼオライトとDY型ゼオライトではゼオライト上のカチオンの原子量を除いて構造および電子状態が全く同じであるそのため、これらの系で吸着した金属カルボニルの寿命が異なるという結果はゼオライト表面上のカチオンを含むモードが振動緩和の受容モードの一つとなっていることを示している。一方、金属カルボニルの中心金属によっても寿命が変化するということは、金属カルボニルの分子内振動モードも緩和の受容モードとして重要な役割を果たしていることを示している。 さらに、理論的には緩和寿命の温度依存性から受容モードの数および各モードのおおよそのエネルギーを予測できる。そこで金属カルボニルの緩和寿命を110Kから400Kの温度範囲で測定した。その結果、500cm^<-1>程度の振動モード4量子が受容モードとして関わっていることが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)