Project/Area Number |
08740485
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
海野 雅史 群馬大学, 工学部, 助手 (20251126)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ラダーポリシラン / シリコーン / ポリシロキサン / X線結晶構造解析 / 有機ケイ素化学 |
Research Abstract |
すでに我々が報告したジシクロヘキシルカルボジイミドによるシラノールの脱水縮合反応を用いることにより、ラダー型構造を有するポリシロキサンの合成を検討した。種々の置換基を検討した結果、中央に1、1、2-トリメチルプロピル(Tx)基、両端にフェニル基を有する二環式ラダーシロキサンPh_4Tx_2Si_6O_7を合成することができた。この化合物は無色の結晶であり、テトラフェニルジシロキサンジオールPh_4Si_2O(OH)_2とジテキシルジシロキサンテトラオールTx_2Si_2O(OH)_4をDMSO中DCCと反応させることによって得られた。構造は各種スペクトル(NMR,IR,MS)ならびにX線結晶構造解析により行った。また従来法によりフェニル基とメチル基を有する二環式ラダーシロキサンMe_4Ph_2Si_6O_7を合成しその結晶構造解析も行った。その結果、両者は置換基にかなりの違いがあるものの骨格としてはほとんど違いはなく、テキシル基による結合の伸長が認められる程度であった。三環式以上のものを得るために反応条件等を検討したが、単離にはいたらなかった。今回の結果よりラダーポリシロキサン合成には特に中央部(橋頭位)の置換基の大きさが重要であり、適当な大きさを持つ置換基を選択したときのみ目的物が得られるという知見が得られた。報告されているラダー構造を有すると推定されるポリシロキサンはいずれもフェニル基を有しているが、さらに細かい置換基の選択により、より構造の規制されたラダーポリシロキサンの合成が可能であると考えられる。
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