Project/Area Number |
08740506
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
|
Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
大神田 淳子 成蹊大学, 工学部, 助手 (50233052)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | ヒドロキシピラジノン / ホモカリックス[3]アレーン / 金属錯体 / 分子認識 / 一級アンモニウムカチオン / ゲスト選択性 / アロステリック効果 / 溶媒抽出 |
Research Abstract |
1.申請者らは以前、N-ヒドロキシピラジノンが鉄やガリウムイオンと3:1錯体形成をすることを明らかにした。一方でC_3対称性を持つホモトリオキサカリックス[3]アレーンは、アンモニウムイオンの分子認識に適した空孔を持つことが知られている。本研究では金属イオンとの協同的アンモニウムイオン認識挙動の検討を目的とし、カリックス[3]アレーンのフェノール性水酸基の化学修飾により、ヒドロキシピラジノンを脂肪族ジアミンをスペーサーとして連結したホスト1を設計・合成した。ホストの空孔サイズは金属イオンとの錯化によって調節可能であり、金属イオンの有無によりゲストに対する選択性を示すことが期待できる。 2.ホモトリオキサカリックス[3]アレーンにNaH存在下ブロモ酢酸ベンジルとの反応、続く接触還元により側鎖にカルボキシル基を導入した。一方、ピラジノンの3位カルボキシル基にN-Boc-脂肪族ジアミンを縮合した後脱保護し、得られた塩酸塩をWSC-HOBt法によりカリックスアレーンのカルボキシル基と縮合させ、接触還元によりベンジル基を除去し1を合成した。1は溶液中で、ガリウムイオンと分子内1:1錯体を形成し、^1HNMRからカリックスアレーン部位とスペーサーから構築される疎水性空孔内にn-ブチルアンモニウムを取り込むことが示唆された。1の種々の一級アンモニウムイオン認識能をジクロロメタン-水系の溶媒抽出法によって評価した。その結果、立体的に嵩高いt-ブチルアンモニウムに比べ、n-ブチルアンモニウムでは効率よくジクロロメタン属に抽出された。またガリウムイオン存在下では抽出率の向上とゲスト選択性が認められ、ガリウムの添加による正のアロステリ-の発現が観察できた。ガリウム錯体形成により空孔サイズおよびその剛直性が制御されることを反映していると考えられる。
|