ピナコールの炭素一炭素結合切断による金属ケチルラジカル錯体の合成と反応
Project/Area Number |
08740530
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic chemistry
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
侯 召民 理化学研究所, 有機金属化学研究室, 研究員 (10261158)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | フルオレンケチル錯体 / アルカリ金属 / サマリウム / カルシウム / X線構造 / ピナコール / 炭素-炭素結合の切断 |
Research Abstract |
金属ビス(トリメチルシリル)アミド(MN(SiMe_3)_2,M=Li,Na,K)を脱プロトン化剤として用い1,2-ビス(ビフェニル-2,2′-ジイル)エタン-1,2-ジオールとの反応により対応するケチルラジカル錯体を単離し、その構造をX線構造解析により明らかにした。これらの錯体の構造は金属の種類や配位子の添加量に依存する。リチウムの場合は二量体[Li(μ_2-ketyl)(HMPA)_2]_2、カリウムの場合は四量体[K(μ_3-ketyl)(HMPA)]_4[μ_2-THF]のみが単離されたが、ナトリウムの場合は一当量のHMPAを添加すると四量体[Na(μ_3-ketyl)(HMPA)]_4のみが生成し、二当量のHMPAを添加すると二量体[Na(μ_2-ketyl)(HMPA)_2]_2のみが得られた。ケチルラジカルが二量体以上の集合体として存在することが以前にESRなどの研究によって示唆されたことがあるが、それを単離して構造を決めたのは今回が初めてである。また、本研究はピナコールの炭素-炭素結合の切断によるケチルラジカル錯体の合成を実現した初めての例でもある。その他、カルシウムやサマリウム金属とフルオレノンの反応により初めてのマルチ(ケチル)錯体を単離しその構造を明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)