Project/Area Number |
08740587
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
遺伝
|
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
土生 芳樹 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (80266915)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | トランスポゾン / キメラ斑 / マルバアサガオ / AFLP |
Research Abstract |
マルバアサガオでは花や葉にキメラ斑を形成する系統が存在し、トランスポゾンの関与が想定されているが、通常見られない野生型から変異型への変化や不完全優性の現象などの極めて特異な表現型も観察される。我々はすでにマルバアサガオに近縁のアサガオで得られているSpm/En型トランスポゾンに極めて相同性の高い配列がマルバアサガオゲノムにも存在することを明らかにしている。トランスポゾンのterminal inverted repeat (TIR)配列に対応するプライマーを用いたamplified fragment length polymorphism (AFLP)法によりキメラ斑花個体と生殖細胞復帰変異体(全色花個体)との間でゲノミック・フィンガープリンティングを行い、表現型の変化に伴って転移している活性なSpm/En型トランスポゾンの検索を行った。ゲノム中に存在する百コピー以上のTIR様配列を明瞭に区別して解析することができたが、キメラ斑花個体と生殖細胞復帰変異体との間で差は全く認められなかった。以上の結果から、マルバアサガオのSpm/En型トランスポゾン様配列が花のキメラ斑形成に関わっている可能性は低いことが予想された。一方で、AFLP法をmRNA解析に応用したAFLP-based mRNA fingerprinting法を開発し、キメラ斑花と全色花のmRNAを解析したところ、全色花でのみ強く発現している遺伝子を検出することができた。サザン解析の結果、キメラ斑花から全色花への復帰変異に伴ってこの遺伝子領域に約5kbの欠失が生じていることが示され、未知のトランスポゾンの脱離により表現型の復帰が起きていることが予想された。今後、この遺伝子領域の塩基配列を解析することでキメラ斑形成の原因遺伝子および、その遺伝子中に挿入されている未知トランスポゾンの実体が明らかになると期待される。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)