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植物の種子散布距離に関する適応戦略的研究

Research Project

Project/Area Number 08740603
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 生態
Research InstitutionOsaka Women's University

Principal Investigator

江副 日出夫  大阪女子大学, 学芸学部, 助手 (90275230)

Project Period (FY) 1996
Project Status Completed (Fiscal Year 1996)
Budget Amount *help
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Keywords種子散布 / 進化的に安定な戦略 / 数理モデル / 種子サイズ / 血縁者間の競争 / 個体ベースモデル
Research Abstract

本研究では、個体の形質が与えられた環境の中でもっとも多くの子孫を残せるように進化していると仮定した適応戦略的な視点から、植物の種子散布の意義を理論的に解析した。現在までに論じられてきた種子散布の意義は、生息地の不均一性(局所的な撹乱、セーフサイトの存在など)に対する適応と、種内・血縁者内の競争の緩和というふたつの点であり、それぞれの仮説を指示する調査結果がいくつか報告されている。しかし、それらの間の相対的な重要性を論じるためには、定量的な予測が可能な数理モデルの解析が不可欠である。
そこで、本研究では、後者の仮説について、定量的な予測が可能な、十分現実的かつ必要最小限の仮定を用いた簡単な数理モデルをたてて解析した。まず進化的に安定な戦略(ESS)の概念を用いて近似モデルを理論的に解析し、次に、その近似の妥当性を個体ベースモデルによる計算機実験によって確認した。その結果として、血縁者同士の競争の効果は種子散布の範囲が小さくなるにつれて急激に増大するため、種子散布に大きなコストがかかる場合でもある一定以上の種子散布距離を確保するが、その一方で遠距離の種子散布は血縁者同士の競争の緩和では説明できないということがわかった。この結果を論文にまとめてJournal of Theoretical Biology誌に投稿した(現在審査中)。
種子散布の程度や様式は、進化の過程を通じて生息地の不均一性や競争の強さを反映していると考えることができる。したがって、この研究の結果およびこの研究で開発された解析方法を応用することにより、植物個体群や群集におけるそれらの要因の重要性を間接的に推定することが可能になると期待される。

Report

(1 results)
  • 1996 Annual Research Report

URL: 

Published: 1996-04-01   Modified: 2016-04-21  

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