ヒャクニチソウ管状要素分化系をモデルとした維管束組織発生の分子機構の解析
Project/Area Number |
08740607
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物生理
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
出村 拓 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40272009)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | TED遺伝子 / 維管束組織 / ヒャクニチソウ / 管状組織 / 毛状根 / アンチセンス阻害 |
Research Abstract |
1.TED遺伝子を分子マーカーとして用いた維管束組織の発生過程の研究 木部・師部両方への分化能を有する細胞の分子マーカーとしてTED2遺伝子を用いることにより、維管束組織の発生過程を分子レベルで解析した。まず、ヒャクニチソウ芽生えを材料として、in situ hybridization法により維管束組織の発生過程におけるTED遺伝子のmRNAの詳細な発現様式を調べ、同時に、タンパク質レベルでの発現様式を他の植物種での発現様式を含めて免疫組織染色法により調べた。その結果、ヒャクニチソウの樹脂道細胞の分化が維管束組織の分化と深い関連を持って起こることを明らかにした。また、TED2遺伝子のゲノムDNAの解析を行い、TED3プロモーター上の導管特異的発現に上流の100bpの特定領域が機能していること、そして、TED3プロモーターが導管特異的な外来遺伝子の導入に非常に適していることを明らかにした。更に、ニンジン不定胚形成系を用いて、ニンジンのTED2遺伝子ホモログを単離した。そして、不定胚形成過程においてもTED2遺伝子が維管束組織の形成過程、特に導管の分化過程で強く発現することを明らかにした。また、ヒャクニチソウのβチューブリン遺伝子の組織内での発現様式を解析したところ、導管細胞に強く発現することを明らかにした。 2.TED遺伝子産物の機能解析 TED3遺伝子産物の機能を調べるために、ヒャクニチソウ毛状根への遺伝子導入法によりアンチセンス阻害を行った。その結果、TED3遺伝子のアンチセンスDNAの導入により毛状根全体の成長が強く抑制されること、そして、その抑制が分裂領域の縮小化に加えて維管束・皮層・表皮組織の細胞の伸長抑制によってもたらされていることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
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