Project/Area Number |
08740611
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物生理
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
園池 公毅 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (30226716)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 光合成 / 光阻害 / 光化学系I / 光化学系II / ストレス / 低温阻害 / キュウリ / 活性酸素 |
Research Abstract |
光エネルギーは植物の光合成反応の原動力であり、植物の生存に必要不可欠である。しかし、過剰な光は逆に光合成反応を阻害し、光合成器官の酸化的な破壊を引き起こす、従来からおびただしい研究例のある系IIの光阻害と、申請者らの発見した系Iの光阻害は、当初、全く独立した現象であるかに思えたが、最近になって系IIの光阻害からの回復に系Iの光化学活性が必要であるとの報告がなされ、さらに我々は系Iの光阻害には系IIからの電子伝達反応が必要であることを見いだした。このことは、系Iと系IIが、光阻害とそこからの回復という過程においても、協調して光合成反応を進行させるために、その阻害や回復を相互に制御している可能性を示唆する。本研究では、光阻害とそこからの回復過程における系Iと系IIのこのようなクロストークの実体を明らかにすることを目的とすして実験を行った。材料としては、すでに切り葉で光化学系Iが阻害されることが確かめられているキュウリおよびインゲンマメを用いた。これらは、どちらも低温感受性植物であることが知られている。 1)回復過程を日単位で追うためには、低温/光処理を、従来の切り葉ではなく、植物体についたままの生葉で行うことが必要である。そこでまず、生葉での処理条件を検討した。その結果、インゲンにおいては生葉においても切り葉の場合と同様の系Iの阻害が見られた。2)系I活性は阻害から7日後までほとんど回復が見られなかった。3)これに対して同時に見られる系II活性の若干の失活は7日後までにほとんど回復した。これらの結果より系IIの阻害が代謝回転の一部であるのに対して系Iの阻害は不可能的な阻害であることが明らかになった。
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