広塩性魚テラピアの胚仔魚期の海水適応における浸透圧調節ホルモン受容体の発現動態
Project/Area Number |
08740635
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物形態・構造
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田川 正朋 京都大学, 農学部, 助手 (20226947)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | コルチゾル受容体 / mRNA / テラピア / 浸透圧調節 / 発生初期 / 母体由来ホルモン |
Research Abstract |
昨年度得られた、広塩性魚テラピア(Oreochromis mossambicus)のコルチゾル受容体のホルモン結合部位のcDNAを用い、卵発生におけるmRNAの動態を明らかにした。 テラピアは、ホルモン産生器官の形成以前である受精直後の時期に、すでに高い梅水適応能力を有する。ステロイドホルモンの一種コルチゾルは、魚類の海水適応に必須であるが、母親由来として未受精卵中にも含まれていることが知られている。そこで、卵期の海水適応に母親由来のコルチゾルが関与し得るかを、受容体の存在を調べることで検討した。淡水中で産卵されたテラピア受精卵(受精後1時間以内に採取)より調整した全RNAを、淡水中で飼育していた成魚のエラの全RNAと共にノーザンブロットを行うと、RNAの単位重量あたりでは、エラよりも強いコルチゾル受容体mRNAのシグナルが観察された。コルチゾル受容体のシグナル強度は、卵発生が進むにつれて単位全RNAあたりでは減少していたが、卵中全RNA含量より計算すると、卵一個あたりのシグナル強度では増加がみられ、胚自身のホルモン産生器官が形成される以前よりホルモン受容体の産生が行われていることが強く示唆された。このことは、母親由来のコルチゾルがこの時期に作用していることを推測させる。一方、受精卵を海水に移行しても、卵中のコルチゾル受容体mRNAの発現には影響がなく、この時期のホルモン受容体量の調節が成魚とは異なり環境の塩分濃度に依存していない可能性が示された。 今後は、卵中のコルチゾル受容体mRNAがタンパクに翻訳されており、機能的な受容体として卵中に存在しているかを、標識ホルモンとの結合実験等により明らかにし、母親由来のコルチゾルの生理的な意味を検討する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)