Project/Area Number |
08740639
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物形態・構造
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
高橋 則行 早稲田大学, 人間総合研究センター, 助手 (80267450)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 脳下垂体 / 両生類 / 甲状腺刺激ホルモン(TSH) |
Research Abstract |
これまでに知られている他の脊椎動物のTSHcDNAに共通な配列をセンス・アンチセンスプライマーとして、様々な種の両生類(ウシガエル、ヒキガエル、アカハライモリ)の下垂体前葉より抽出したmRNAを鋳型としたRT-PCR法によりTSHcDNAの部分的増幅を試みてきた。この方法は申請者らがこれまでに目的とする遺伝子のプローブを持たない場合に活用してきたもので、組織中である程度発現されている遺伝子の場合には非常に有効な手段であった。しかし、両生類TSHcDNAの場合はその合成量があまりにも少なく、増幅しても何も産物が得られないことがしばしばであり、まれに増幅産物の塩基配列解析ができてもそれらは他の動物種のTSHcDNAとは遺伝子レベル・アミノ酸レベルいずれにおいてもかなり異なっており、特異的な増幅ができているとは考えられない状況である。現状下で考えられる手段としては以下のようなものが挙げられる。(1)抗ヒトTSH抗体はウシガエル下垂体中に存在する未知の物質(TSHであると思われる)に結合することが免疫組織化学的に知られているので、ウシガエル下垂体ライブラリーに対してこの抗体を用いた抗体スクリーニングを行い、この物質をコードした遺伝子を得る。(2)これまでに合成してきたプライマーよりも長い100〜200mer程度のTSHcDNA特異的な塩基配列を合成し、プローブとして用いて両生類下垂体前葉cDNAライブラリー中からクローンを得る。(3)現在使用しているライブラリーよりもさらにTSHmRNAを発現していると考えられる時期、あるいは発生段階における個体からmRNAを抽出しRT-PCR法によりプローブを得る。しかしこの方法はどの時期にTSHの合成能が高まっているかはTSHタンパク質のRIA系のない現段階では推測の域を出ず、さらに合成が盛んであると思われる変態最盛期前の個体の下垂体前葉の組織の大きさから現在と同規模な、高質のライブラリーを作ることの困難さ・労働力についても合わせて考えると予算的・技術的に不可能なのかも知れない。
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