Project/Area Number |
08750002
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松倉 文礼 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (50261574)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | III-V族半導体 / 希薄磁性半導体 / (Ga, Mn) As / 強磁性秩序 |
Research Abstract |
本研究はIII-V族希薄磁性半導体を用いた量子構造を対象に ・分子線エピタキシを用いた結晶成長とスピン物性が顕著になる量子構造の作製方法の確立、 ・量子構造中のスピンにまつわる電気的、磁気的、光学的特性の評価と制御、 を行うことを目的とした。 III-V族希薄磁性半導体は半導体でありながら、磁性体の性質も兼ね備えており、将来のエレクトロニクス材料の有力な候補として注目を集めつつある。今までは(In, Mn) Asを中心に研究が進められてきたが、本研究においてIII-V族半導体の中でもっとも電子光デバイスとして活用されているGaAsをベースとした(Ga, Mn) Asを世界に先駆けて結晶成長することに成功した。この(Ga, Mn) Asを中心に電気的、磁気的、光学的評価を進めた。その結果、 ・(Ga, Mn) Asは100K以下で強磁性秩序を示し、現在のIII-V族希薄磁性半導体の中では最も高い強磁性転移温度を有すること、 ・強磁性秩序の発生機構はRKKY相互作用と呼ばれる結晶内のキャリアを媒介とした磁性スピン間の相互作用に由来する可能性を持つこと、 ・磁気光学効果の測定により、大きなファラデー回転角を持つこと、 が明らかになった。 また(Ga, Mn) As/GaAsの超格子構造の作製にも成功し、超格子構造においても(Ga, Mn) Asの強磁性性質は失われないことを確認した。 以上のように本年度の研究目的は達成されたが、新しい物質を対象とした研究であるため、今後も基礎物性の測定と、デバイス材料としての評価を進めていく必要がある。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)