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¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
本研究では,不純物の混入が少ない可視発光シリコン微粒子膜の作製手法を確立した.この膜は,発光デバイスを作製する上で有用な材料となりうる.多くの集積回路はシリコンを用いて作製されており,これとの相性が良いからである.これまでに,数ナノメートルの程度の微細な構造を有するシリコン微粒子が可視域で高効率発光を呈することが明らかとされている.しかしながら,物理的な構造や化学的な構造が共に明確な微粒子を作製する手法は確立されていな.そこで,本研究では,新たな作製手法を確立した.すなわち,純粋なガス雰囲気中でシリコン原子を放出させ,これを再構成することで数ナノメートルの大きさのシリコン微粒子を作製した.シリコン原子の発生は,シリコンターゲットにレーザー光を照射することにより行なった(アブレーション).これにより,2種類の可視発光膜を作製した.1つはシリコン微粒子を挟んだ二酸化シリコン膜である.もう1つはシリコン微結晶を析出させた二酸化シリコン膜であり,これはSiO_x膜を1000℃で加熱することで得られる.ここで必要なシリコン微粒子,二酸化シリコン膜,SiO_x膜は,それぞれヘリウムガス,酸素ガス,希ガスで希釈した酸素ガス中でアブレーションを行ない堆積した.又,パルス酸素ガス吹き付けによる酸化も行なった.作製した膜は,1.5eV,2.2eV及び2.7eVにピークを持つ目に見える強度の発光を示す.微結晶析出膜は,特定の組成のSiO_xを加熱したときにのみ発光を示す.これは,特定の粒径のシリコン微粒子が,発光に関与していることを強く示唆している.以上の研究により,数ナノメートルのシリコン微粒子を埋め込んだ二酸化シリコン膜というシリコンと二酸化シリコンだけから成る膜が高効率で可視発光を示すことが明らかとなった.又,本研究によりその効果的作製手法が確立された.
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