Project/Area Number |
08750010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
芝内 孝禎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00251356)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 高温超伝導体 / 有機超伝導体 / ジョセフソン結合 / プラズマ共鳴 / マイクロ波吸収 |
Research Abstract |
本研究の成果として、層状超伝導体における集団ジョセフソン効果を調べるために、まず超伝導マグネット中での電磁波(マイクロ波)吸収の測定が可能なCu空洞共振器を設計・作製した。周波数による違いを見るために、24,41,56GHzの3つの共振器を用いた測定が可能になった。 超伝導体試料として、Bi系高温超伝導体およびBEDT-TTF系の有機超伝導体についてについて電場ベクトルが超伝導層に垂直な方向で測定を行ったところ、特徴的な磁場で、マイクロ波吸収にピークを観測した。これは最近議論されている層状超伝導体に特有の現象であるジョセフソンプラズマの集団励起による共鳴現象であると理解できる。さらにBi系高温超伝導体に重イオンを照射した試料では、共鳴が低温で高磁場に移動することが明らかになった。これは重イオン照射により柱状の欠陥が導入され、量子化磁束の超伝導層間の結合がそれにより強くなったためであると考えられる。 マイクロ波吸収の逆過程を用い、直流電流を超伝導層に垂直に流した場合の電磁波発振については、Bi系高温超伝導体単結晶試料を用いて電磁波検出の実験を行ったが、現時点では期待された巨大な出力は得られていない巨大な電磁波発振を得るためには、ある程度マクロな層状超伝導体の領域にわたってコヒーレントな集団ジョセフソン効果が起こる必要があると考えられる。これを克服するためには、さらに良質な試料を作製すること、電磁波を検出するシステムの高感度化が必要であると考えられる。
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