液晶-有機薄膜積層素子の分子配向構造と電子・光物性
Project/Area Number |
08750016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
久保野 敦史 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (70234507)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 液晶 / 有機薄膜 / 分子配向 / 真空蒸着 / 吸着 / 界面 / 偏光 / 表面処理 |
Research Abstract |
高分子薄膜上の液晶分子の配向について偏光顕微鏡、光散乱の結果から考察した。また、高分子薄膜の作製法である蒸着重合過程における、モノマー分子の付着挙動について、簡便な水晶振動子法を用いることにより考察した。以下に、得られた結果を示す。 1.ポリスチレン上では、湿度によって液晶の配向方向が異なった。高湿度では平行配向し、低湿度では垂直配向することが偏光顕微鏡並びに光散乱の結果から示された。したがって、高分子表面に吸着した水分子が液晶の配向に強く影響していることがわかった。 2.末端にアルキル鎖をもつシランカップリング剤により疎水化したガラス基板表面で、液晶分子は垂直配向した。末端にアミノ基を持つものでは表面が親水性であるにもかかわらず、液晶分子が平行配向した。これは、液晶分子末端のシアノ基が基板表面のアミノ基と強く相互作用するためであると考えられる。 3.付着量変化の測定の結果から、2種類のモノマー分子を交互に蒸着することによりそれぞれの単分子層が形成し、かつ化学的に結合していることが確認された。まあ、重合反応によって生じた高分子主鎖は基板に対して垂直方向に配向していることが赤外線吸光分析の結果から明らかになった。 4.分子の基板上への付着は、強く吸着した化学吸着と、弱く付着しており再蒸発しやすい物理吸着の2種類に分類できることが示され、モノマーの種類、基板の種類、基板温度の差異によって物理吸着と化学吸着の共存形態が変化することも明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)