非晶質半導体の界面準位と界面再結合速度の光学的研究
Project/Area Number |
08750025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
梅津 郁朗 甲南大学, 理学部, 講師 (30203582)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 表面・界面 / 欠陥 / プラズマ / 光熱偏向分光法 / 光電気伝導 / 非晶質シリコン |
Research Abstract |
本研究は半導体の表面にプラズマ処理によって界面欠陥を導入してその再結合過程を探ろうという物である。試料には非晶質シリコン薄膜以外に結晶シリコンを用いた。表面欠陥密度を光熱偏向分光法で測定したところ、結晶シリコンに置いてはArプラズマ処理によって大きな表面欠陥を導入しその表面欠陥はH_2のプラズマ処理によって低減出来ることが実験的に明らかになった。この技術を用いれば結晶シリコンの表面欠陥密度は10^<15>〜10^<17>程度の間でコントロールすることが出来るようになり表面欠陥と物性の相関の研究が可能となった。この試料の再結合過程を探るために光電気伝導の測定を行ったところ表面再結合による光電気伝導度の低減は必ずしも表面欠陥密度の増大とは対応しなかった。一方非晶質シリコンの場合には表面欠陥密度の増大と表面再結合による光電気伝導度の低減は比較的良い相関を示した。結晶シリコンと非晶質シリコンのもっとも大きな違いは結晶シリコンの場合に装置上の制限から表面保護膜を堆積させることが出来なかったことであり表面再結合は表面欠陥よりも表面吸着物の影響が大きいことがこの研究で明らかになった。非晶質シリコンの結果を表面再結合速度、光の進入深さ、キャリアの拡散長を考慮に入れて計算と合わせたところ電気伝導メカニズムが複雑なため必ずしも実験と良い一致は得られなかった。従って今後比較的伝導メカニズムが単純な結晶シリコンに於いて表面保護膜を堆積させ測定をすすめていく必要がある。 また、この研究の派生的な成果としては表面のプラズマ処理と表面形状の相関が見られた。結晶シリコン表面をH_2のプラズマ処理を行った場合には欠陥が減少しているにも係わらず表面に凹凸が現れ、10nm程度の島状の部分が多数見られた。この発見はこの方法でナノサイズシリコンを作成できることを示しており今後この方面からも研究を進展させる予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)