水晶マイクロバランス法を用いたずれ応力測定可能な原子間力顕微鏡の開発
Project/Area Number |
08750075
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied physics, general
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
岩田 太 静岡大学, 工学部, 助手 (30262794)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 走査型トンネル顕微鏡 / 原子間力顕微鏡 / 水晶マイクロバランス法 / マイクロトラボロジー |
Research Abstract |
走査型プローブ顕微鏡は極細な探針を用いて高分解能で物質の表面性状を観察できる顕微鏡として発達してきた。SPMの観測は探針が試料表面に非常に接近した状態で行われ、探針と試料間に生じる力や摩擦現象はたいへん興味深く、現在までに走査型トンネル顕微鏡(STM)や原子間力顕微鏡(AFM)により盛んに研究されている。本研究課題では原子間力顕微鏡(AFM)測定においてカンチレバ-の撓み及び捻れを利用した従来の表面形状と摩擦力測定以外に水晶マイクロバランス法を用いた試料薄膜内部のずれ応力分布図が同時測定可能なシステムを開発した。 1.ユニット及びシステム製作 本研究室において原子力間顕微鏡を製作し、これに水晶振動子が試料ホルダーに取り付け可能とし、水晶発振回路をユニット本体に組み込むことにより原子力間顕微鏡と水晶マイクロバランス法の測定が可能になった。また摩擦力顕微鏡との組み合わせによりストレスと摩擦の関係が観測可能となった。 2.アルミニウム蒸着薄膜の測定 水晶板にアルミニウムを蒸着して形状、摩擦及びストレス像を同時測定した。これにより形状では蒸着粒子の境界部分でストレスが大きく、また摩擦像との相関としては摩擦係数が大きい部分で内部ストレスが大きいという観測結果が得られた。 3.マイクロトライボロジーへの応力と超音波加工 本研究で使用したくATカット水晶振動子は厚さ滑りモードという水晶プレート表面に平行に共振周波数(5MHz)で振動する。これに探針を観測するときより強い荷重(μN)でスクラッチすると通常のAFMによるスクラッチ加工よりも4-5倍加工効率が上がることを確認した。これらはAFMによる超音波マイクロ加工として非常に有意義な技術となると考える。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)