Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
本研究は,高周波数(8kHz〜20kHz)における最小可聴値を高精度に測定することを目的としている.ただし,高周波数域では頭のわずかな位置ずれやイヤホンの装着状態の違いが,耳内に生ずる音圧に大きく影響するため,測定に誤差を生じてしまう.本研究では,耳内音圧を観測しながら最小可聴値を測定することにより,上述の影響を排除することを考えている. 本年度は,本研究を進めるための準備として,以下について研究を実施した. (a)外耳道挿入型マイクロホンシステムの製作 耳内音圧を計測するためのマイクロホンシステムを製作した.頭の動きやイヤホン装着によるマイクロホンの位置ずれをなくすために,補聴器用小型マイクロホンにバネ線を取り付け,外耳道に保持できるようにした.また,そのマイクロホンの感度計測を実施した.本マイクロホンを耳内に挿入し状態で,イヤホンを装着し,耳内音圧が測定できることを確認した. (b)最小可聴値測定システムの構築 聴覚心理実験のためのシステムが導入されたため,それを用いて最小可聴値を測定するシステムを構築した.まず,測定システムの個々のモジュールの特性測定を実施し,精度を確認した.次に,ブラケッティング法(極限法)による最小可聴値測定のプログラムを作成した.また,被験者選択のために用いる聴力検査プログラム(ベケシ-型オ-ジオメータ)もそのシステムで実施できるようプログラムの作成を行なった. 以上の研究成果をふまえて,今後とも本研究を進めていく.
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