帯域分割を用いた画像のブラインド・デコンボリューションとその光学的実現
Project/Area Number |
08750085
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Engineering fundamentals
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
野村 孝徳 和歌山大学, システム工学部, 講師 (80222206)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 画像復元 / ブラインド・デコンボリューション / 帯域分割 / 光情報処理 |
Research Abstract |
劣化画像の復元手法の一つであるブラインド・デコンボリューションに帯域分割の考え方を導入した.本手法による復元手順は次の通りである.(1)劣化画像を分析フィルタによって帯域ごとに分割し,下位階層の劣化画像を得る.(2)得られた各帯域画像に対して,ブラインド・デコンボリューションを行う.(3)各帯域画像に対して得られた復元画像を合成し,元の劣化画像の復元画像を得る.本研究では,分析フィルタおよび合成フィルタの理論的解析から,理想フィルタが存在しないため,帯域分割された下位階層の劣化画像のうち,低域成分からなる画像のみを用いてブラインド・デコンボリューションを行うことが有効であるという結論に至った.この場合は,ブラインド・デコンボリューションされた低域画像を合成し(補完に相当する),それを上位階層の初期画像としてブラインド・デコンボリューションを行う必要がある.ただし,この初期画像はランダムな初期画像よりも復元画像に近いため,全体の処理時間を短縮することができるという特徴をもつ.本研究の他の特徴は下位階層の劣化画像のブラインド・デコンボリューションによって復元された画像をもとに,上位階層の復元画像のサポートと呼ばれる画像の存在範囲を推定することができることである.以上のような特徴により,従来手法に比べて50%(サポートを推定しない場合),25%(サポートを推定した場合)の処理時間でブラインド・デコンボリューションを達成することができた.一方,光学的実現のための基礎実験を行った.本提案手法は帯域分割によって画像の画素数を少なくしているので,用いる光学素子に対する要求が緩和されるという特徴をもつ.今回はシミュレーティッド・アニーリングによるブラインド・デコンボリューションへ適用したが,他の手法へも応用も可能であるので今後の課題としたい.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)