壊死大腿骨の修復手術における移植骨形態の構造最適化
Project/Area Number |
08750107
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
坂本 二郎 金沢大学, 工学部, 助手 (20205769)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 骨壊死 / 大腿骨 / 骨移植 / 構造最適化 / バイオメカニクス |
Research Abstract |
本研究では,大腿骨骨頭壊死に対し健康な部位の骨組織を骨壊死部に移植するという治療法に関連して,壊死部の圧壊防止と早期治癒の観点から最適な移植骨の形態を決定する手法の確立を目的とした.この目的の下で,(1)骨壊死大腿骨有限要素モデル作成プログラムの開発,(2)骨壊死修復シミュレーションプログラムの作成,(3)それらの骨移植最適化システムへの統合という実施計画を立て研究を遂行してきた.以下,これらの実施状況について順に説明する. 骨壊死大腿骨に移植骨を挿入した有限要素モデルの作成において重要なことは,移植骨の寸法や位置が様々に変化したとしても,毎回同じ手順で簡便に有限要素分割ができるような方法をとることである.ここでは,実際の患者から撮影したCT画像をコンピュータに取り込みこれを元にして大腿骨頭の三次元有限要素モデルを作成することを前提としているが,その際に,有限要素分割の基準となる座標系をCTの断面に沿うものから移植骨の方向を基準とするものに変換することで,任意の角度で移植骨が挿入されても,効率良く決められた手順でモデル作成ができるように工夫した.以上の手法を用いて移植骨角度を変えた数種類の有限要素モデルを作り,大腿骨頭の形状を保ったまま移植骨の位置だけを変えたモデルの作成が可能であることから本手法の有効性を確認した. 次に,骨壊死修復シミュレーションプログラムの作成についてであるが,これには力学的環境の変化に対応して骨がその組織形態を変化させる力学的適応再構築を発展させた理論モデルを考えた.これを二次元の大腿骨頭の骨密度変化の問題に適用し,本手法が骨修復のシミュレーションにおいても有効であることを確認した. 以上が本研究において現在までに得られた成果である。現在、上記の2つの手法を統合することにより本来の目的である最適化システムの開発を継続中である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)