Project/Area Number |
08750174
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
設計工学・機械要素・トライボロジー
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高橋 智 岡山大学, 工学部, 助手 (20236277)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | キャビテーション / 発光 / 油 / 気泡 / 流動帯電現象 / 偏向二次元絞り / レーザ |
Research Abstract |
この研究を行うためには、キャビテーションの観察が容易であり、発生場所が明らかである必要がある。今回は絞りを片側に寄せたアクリル製の偏向二次元絞りを用いて実験を行った。 まず、この絞りにおけるキャビテーションを、写真、ビデオ、及びレーザ透過光量変化測定によって観察した。その結果、気泡は上流から流れてくるのではなく、絞り部近傍で発生していることが確かめられた。暗やみの中でこの絞りを観察した結果、発光はキャビテーション初生時から閉塞に至るまで見られ、キャビテーションが発達するにつれて発光強度が強くなり、後方にまで光が観察されることが分った。 また材質の異なる絞りによる観察を行った結果、アクリル製の絞りによる発光が一番強かったのに対し、鉄では確認できるほどの発光は見られなかった。これは、両者の電気伝導性の違いによるものであり、絶縁体であるアクリルでは電荷が閉じ込められているのに対し、鉄では絞りの治具から逃げているからと考えられる。 次に絞りの上にアルミ箔を接触させ、流量とその部分の電位の変化、及び発光強度を同時に測定し、波形記録装置(マルチデジタイザ)を用いてコンピュータに取り込んで解析を行った。その結果、流量を徐々に上げていくと、発光が起こる瞬間にアルミ箔の電位が大きく変化し、発光が起きている間その電位を維持する。その後流量を下げていくと、発光の消滅とともに電位が元の値に戻るということが確認された。この発光と電位との直接の原因は明らかではないが、キャビテーション初生時に生じる真空の空洞部でそれまで流動帯電によって蓄積していた電荷が放電するのではないかという仮説を得ることができた。
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