Project/Area Number |
08750187
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
越塚 誠一 東京大学, 工学部, 助教授 (80186668)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 粒子法 / MPS法 / 流体構造連成 / スロッシング / 薄肉構造物 / 大変形 / 自由液面 |
Research Abstract |
本研究では粒子法に基づいた流体-構造相互作用の数値解析手法の開発を行なった。以下にその詳細を示す。 1.2次元の薄肉の構造物を1列に並んだ粒子によって表現し、薄肉構造物の応力-歪みの関係式を隣接する粒子間の相互作用として定式化した。本方法を用いて片持ち梁の振動の計算を行なったところ、変形が大きい場合にも振動周期が解析解とよく一致した。ただし、粒子の移動の計算において、単純なオイラー陽解法を用いた場合には精度が悪く、これをルンゲ-クッタ法とすることで精度の良い結果が得られるようになった。 2.流体と構造物の相互作用モデルを以下のように開発した。まず、流体内の圧力場を計算する時には、構造物を剛体壁と見なして計算を行なう。ただし、構造物を表す粒子は、表面と裏面のそれぞれに圧力変数を持つものとする。次に、構造物の運動の計算では、構造物両面の圧力の差が外力として作用するようにする。これらを交互に行ないながら時間を進めていくことで相互作用が考慮される。 3.上記の計算法を組み込んだ2次元計算コードを作成し、崩壊する水柱が垂直な薄肉構造壁に衝突する計算を行なった。壁の剛性が大きい場合には、壁変形しながらも水の衝突を跳ね返すことが計算された。壁の剛性が小さくなると水の勢いを防ぎ切れなくなり、壁は大きく変形し、水の一部がこぼれ落ちてしまう様子を計算することができた。なお、本計算結果はインターネットアドレス"http://www.utnl.gen.u-tokyo,ac.jp/usr/rohonbu/lab/mps/mps-j.html"に公開されている。 本研究によって、構造物の大変形および流体の分裂・合体を伴う場合にも、流体-構造物相互作用を解析できる方法が開発できた。
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